≪第一回 太郎さんのレガシー講座!≫
2014年2月26日 TCG全般 コメント (2)こんにちは、太郎です。
最近すっかりトーナメントレベルのプレイからは遠ざかってしまいましたが、基本的に僕は大会に出てマジックをプレイするのが大好きです。
フリープレイよりも圧倒的に大会に出る方が好きで、サイドボードまで含めたゲームをしっかり1マッチ行うのが一番好きなプレイの仕方です。
最近旭川でも僕の好きなエターナル環境がプレイされるようになってきたので、せっかくだしプレイヤーが増えてほしいという思いがつよくなって来ました。
とはいえ、一介のマジックプレイヤー程度ではできることはたかが知れています。
しかし、何もしないままだと結局プレイヤーが増えたりすることはない!ということで、できるだけ自分自身がエターナル環境を楽しめるようになろうと考えました。
自分が楽しむためには、やはり大会の質というか参加プレイヤーのレベルが上がって欲しいというのがプレイヤーの願い。といことで、傲慢ですが自分なりにレガシーのプレイングやデッキの使い方、対処の仕方などを続けて書いていきたいと思います。
名付けて、「太郎さんのレガシー講座!!」
まぁ、講座と呼べるほど大したことは言えません。
自分はこういうデッキを使うときこういうことを気を付けたり、こういう状況だとこうプレイするんだけど、みんなはどう?みたいなことを書いていこうと思います。
ただまぁ、少なくともそこまで大きく的外れなことは書かないと思います。多分……、おそらく……。
ということで、一回目は前回自分が旭川のレガシー大会で使用したデッキ<カナディアンスレッショルド>からいきたいと思います。
なぜかって?自分がカナスレ大好きだからさ。
1.はじめに
カナディアンスレッショルド。現在ではRUG Delverとも呼ばれていますが、本質的には同じものです。
このデッキをタイプ分けすると、「クロックパーミッション」に分類されます。少数のクロック(クリーチャー)を複数のスペルで補助しながら戦うビートダウンのようなコントロールのような、どちらともいえないデッキです。
ちなみに、レガシー環境ではこのクロックパーミッションが基本的に好まれています。理由は、相手に圧力をかけるための手段を持ちながら、相手の行動を阻害することができるため、様々なタイプのデッキに対して比較的有利に戦うことができるからです。
2.デッキレシピ
大まかなデッキレシピは以下の通り。
Main Board
4 Delver of Secret
4 Nimble Mangoose
4 Tarmogoyf
1 Grim Lavamancer
4 Brainstorm
4 Force of Will
4 Daze
4 Lightning Bolt
4 Spell Peace
3 Spell Snear
2 Forked Bolt
4 Ponder
3 Tropical Island
3 Volcanic Island
4 Scalding Tarn
4 Misty Rainforest
4 Wasteland
Side Board
3 Submerge
2 Ancient Grudge
2 Grafdigger’s Cage
1 Spell Snear
1 True-name Nemesis
1 Vendilion Clique
2 Vaper Snag
3 Red Elemental Blast
こんな感じですかね。
あくまで大まかになので、細かいところはデッキごとに違います。一番意見が分かれるのがもみ消しの採用ですね。一般的により攻撃的に、かつストーム系デッキに対しての耐性を付ける場合にはもみ消しが採用されます。逆に守備的に、かつクリーチャーデッキへの体制を付ける場合には呪文嵌めが採用されていますね。
レガシーはプールが非常に広いため、対処したいデッキに対しての解答が明確である場合が多いですね。
3.デッキの動かし方
基本的にカナスレは待ちのデッキです。相手の行動をできるだけ阻害しながら、自分の取りたい行動だけを相手に通させる。そこを主眼においているため、実に15枚もの打消し呪文が搭載されています。
そのため、自分の行動はできるだけ細かく、相手の行動に対応して何かをすることが第一になります。
そのためカナスレにおける第一ターンはセットランドエンドのドローゴーが基本になります。これはもみ消しを採用しているならばなおさらこの動きが強くなるでしょう。
自分から行動できる場合は大きく2種類。1.先手で手札に目くらましが存在する場合か、2.先手で手札に土地が1枚しかなく、思案がある場合 の2パターンです。
これらの場合はメインターンに行動することになりますが、行動の理由が違うのでそこだけ注意。パターン1は攻められる手札であるのに対して、パターン2は仕方なく動かざるを得ないという状況です。
デッキの構成上、確実に土地が2枚は必要なのですが、逆に言えば3枚以上はあまり必要ありません。タルモゴイフを安全にプレイするという場合にのみ3枚土地が必要になりますが、それも中盤以降です。
そのためデッキを回すためにも思案のプレイから始める必要があるというだけの話です。ただし、これも例外があり、手札にクリーチャー(特に敏捷なマングース)がある場合はこの限りではありません。
動きの鉄則は必ず1マナ立てながら戦うこと。常に相手に呪文貫きともみ消しを警戒させ、自分は相手の目くらましを警戒する。これがカナスレの鉄則です。
逆に言えば、相手のデッキが青くない(Dazeがない)とわかっているならば、メインターンに積極的に動ける場面が増えるでしょう。
とにかく相手にマジックをさせないのがカナスレの目的ですから、プレイしている相手からすればつらいものがあるでしょう。しかし、レガシー環境は自分がやりたいことをやったもん勝ち。仕方ないことなのです。
これは一般的に「Mana Denial」(マナディナイアルと読みます)戦略と呼ばれており、相手の行動を否定する=相手にマジックをさせないという戦略のもとに動いています。
その基本を踏まえたうえでゲームを行うと意外と難しくないのがカナスレですね。
一番重要なのは、相手がどのマナ域でゲームをしたがっているのかを見極めることでしょう。相手が3マナでゲームを展開するデッキならば、3マナに到達されるまでは対処が可能ということ。そこまでに盤面を作ってしまい、一度作った盤面を動かさなければ勝てるというビジョンを持つことです。
また、たまに「キープ基準が難しい」という話を聞きますが、カナスレのキープ基準は土地の枚数です。土地が手札に4枚以上来ているときはマリガンが望ましいかもしれません。
それ以外は何とも言えませんが、必ずしもクロックの有無がキープ基準になるかといえば、そうではないのが難しいところです。
4サイドボード戦略
カナスレのサイドボードは単純明快。「いかに相手の行動に無駄を生むか」に終始しています。たとえば、3枚摘まれている水没はクリーチャーデッキに対してサイドインし、相手がこちらのクロックを止めるためにプレイしたクリーチャーをデッキトップにもどすことで、相手の1ターンを無駄にし、その後の別の対応策までも摘み取ることにあります。
それは2枚の蒸気のからみつも役割が同じで、もし水没だけで対処できないほどのビートダウンか、もしくは相手が緑を含まないデッキの場合に採用されるでしょう。
古の遺恨は墓地から再利用することもできるアーティファクト破壊ですが、これは石鍛冶の神秘家への解答を求めてのものです。
REBは多くの青いデッキへ採用することができる万能除去兼カウンターですし、1枚だけ取られた呪文嵌めは、相手がクリーチャーデッキだった場合にメインの呪文貫きと入れ替えます。
また、レガシー環境における必須のサイドボードとして、墓地対策があります。現在では墓地対策の手段が非常に多く存在し、このデッキでもそのうちの一つ、≪墓堀の檻≫が採用されています。
個人的にはデッキの方向性から≪外科的摘出≫の方をお勧めしたいのですが、≪墓堀の檻≫の場合は緑の太陽の頂点など、エルフデッキに対しての対応策としても使える点で優れていますね。
これらの役割を認識し、適切にサイドボードを入れ替えることができれば、カナディアンスレッショルドというデッキはトーナメントで優勝できるレベルのスペックを持っています。研究が必要なデッキではありますが、その分面白いのではないのでしょうか。
5さいごに
様々なデッキがあふれるレガシー環境ではありますが、古くから残り続けるデッキも少なからずあります。カナディアンスレッショルドはそんな伝統的デッキの一つです。残り続けるデッキにはやはり残る理由があるというもの。そんな古参のデッキを使うプレイヤーは多いでしょう。必然的にメタる必要もそれなりに出てくるというものです。ぜひ大会にでる際はご一考ください。使って面白く使われて嫌な気持ちになる、いいデッキだと思いますww
いじょ!
最近すっかりトーナメントレベルのプレイからは遠ざかってしまいましたが、基本的に僕は大会に出てマジックをプレイするのが大好きです。
フリープレイよりも圧倒的に大会に出る方が好きで、サイドボードまで含めたゲームをしっかり1マッチ行うのが一番好きなプレイの仕方です。
最近旭川でも僕の好きなエターナル環境がプレイされるようになってきたので、せっかくだしプレイヤーが増えてほしいという思いがつよくなって来ました。
とはいえ、一介のマジックプレイヤー程度ではできることはたかが知れています。
しかし、何もしないままだと結局プレイヤーが増えたりすることはない!ということで、できるだけ自分自身がエターナル環境を楽しめるようになろうと考えました。
自分が楽しむためには、やはり大会の質というか参加プレイヤーのレベルが上がって欲しいというのがプレイヤーの願い。といことで、傲慢ですが自分なりにレガシーのプレイングやデッキの使い方、対処の仕方などを続けて書いていきたいと思います。
名付けて、「太郎さんのレガシー講座!!」
まぁ、講座と呼べるほど大したことは言えません。
自分はこういうデッキを使うときこういうことを気を付けたり、こういう状況だとこうプレイするんだけど、みんなはどう?みたいなことを書いていこうと思います。
ただまぁ、少なくともそこまで大きく的外れなことは書かないと思います。多分……、おそらく……。
ということで、一回目は前回自分が旭川のレガシー大会で使用したデッキ<カナディアンスレッショルド>からいきたいと思います。
なぜかって?自分がカナスレ大好きだからさ。
1.はじめに
カナディアンスレッショルド。現在ではRUG Delverとも呼ばれていますが、本質的には同じものです。
このデッキをタイプ分けすると、「クロックパーミッション」に分類されます。少数のクロック(クリーチャー)を複数のスペルで補助しながら戦うビートダウンのようなコントロールのような、どちらともいえないデッキです。
ちなみに、レガシー環境ではこのクロックパーミッションが基本的に好まれています。理由は、相手に圧力をかけるための手段を持ちながら、相手の行動を阻害することができるため、様々なタイプのデッキに対して比較的有利に戦うことができるからです。
2.デッキレシピ
大まかなデッキレシピは以下の通り。
Main Board
4 Delver of Secret
4 Nimble Mangoose
4 Tarmogoyf
1 Grim Lavamancer
4 Brainstorm
4 Force of Will
4 Daze
4 Lightning Bolt
4 Spell Peace
3 Spell Snear
2 Forked Bolt
4 Ponder
3 Tropical Island
3 Volcanic Island
4 Scalding Tarn
4 Misty Rainforest
4 Wasteland
Side Board
3 Submerge
2 Ancient Grudge
2 Grafdigger’s Cage
1 Spell Snear
1 True-name Nemesis
1 Vendilion Clique
2 Vaper Snag
3 Red Elemental Blast
こんな感じですかね。
あくまで大まかになので、細かいところはデッキごとに違います。一番意見が分かれるのがもみ消しの採用ですね。一般的により攻撃的に、かつストーム系デッキに対しての耐性を付ける場合にはもみ消しが採用されます。逆に守備的に、かつクリーチャーデッキへの体制を付ける場合には呪文嵌めが採用されていますね。
レガシーはプールが非常に広いため、対処したいデッキに対しての解答が明確である場合が多いですね。
3.デッキの動かし方
基本的にカナスレは待ちのデッキです。相手の行動をできるだけ阻害しながら、自分の取りたい行動だけを相手に通させる。そこを主眼においているため、実に15枚もの打消し呪文が搭載されています。
そのため、自分の行動はできるだけ細かく、相手の行動に対応して何かをすることが第一になります。
そのためカナスレにおける第一ターンはセットランドエンドのドローゴーが基本になります。これはもみ消しを採用しているならばなおさらこの動きが強くなるでしょう。
自分から行動できる場合は大きく2種類。1.先手で手札に目くらましが存在する場合か、2.先手で手札に土地が1枚しかなく、思案がある場合 の2パターンです。
これらの場合はメインターンに行動することになりますが、行動の理由が違うのでそこだけ注意。パターン1は攻められる手札であるのに対して、パターン2は仕方なく動かざるを得ないという状況です。
デッキの構成上、確実に土地が2枚は必要なのですが、逆に言えば3枚以上はあまり必要ありません。タルモゴイフを安全にプレイするという場合にのみ3枚土地が必要になりますが、それも中盤以降です。
そのためデッキを回すためにも思案のプレイから始める必要があるというだけの話です。ただし、これも例外があり、手札にクリーチャー(特に敏捷なマングース)がある場合はこの限りではありません。
動きの鉄則は必ず1マナ立てながら戦うこと。常に相手に呪文貫きともみ消しを警戒させ、自分は相手の目くらましを警戒する。これがカナスレの鉄則です。
逆に言えば、相手のデッキが青くない(Dazeがない)とわかっているならば、メインターンに積極的に動ける場面が増えるでしょう。
とにかく相手にマジックをさせないのがカナスレの目的ですから、プレイしている相手からすればつらいものがあるでしょう。しかし、レガシー環境は自分がやりたいことをやったもん勝ち。仕方ないことなのです。
これは一般的に「Mana Denial」(マナディナイアルと読みます)戦略と呼ばれており、相手の行動を否定する=相手にマジックをさせないという戦略のもとに動いています。
その基本を踏まえたうえでゲームを行うと意外と難しくないのがカナスレですね。
一番重要なのは、相手がどのマナ域でゲームをしたがっているのかを見極めることでしょう。相手が3マナでゲームを展開するデッキならば、3マナに到達されるまでは対処が可能ということ。そこまでに盤面を作ってしまい、一度作った盤面を動かさなければ勝てるというビジョンを持つことです。
また、たまに「キープ基準が難しい」という話を聞きますが、カナスレのキープ基準は土地の枚数です。土地が手札に4枚以上来ているときはマリガンが望ましいかもしれません。
それ以外は何とも言えませんが、必ずしもクロックの有無がキープ基準になるかといえば、そうではないのが難しいところです。
4サイドボード戦略
カナスレのサイドボードは単純明快。「いかに相手の行動に無駄を生むか」に終始しています。たとえば、3枚摘まれている水没はクリーチャーデッキに対してサイドインし、相手がこちらのクロックを止めるためにプレイしたクリーチャーをデッキトップにもどすことで、相手の1ターンを無駄にし、その後の別の対応策までも摘み取ることにあります。
それは2枚の蒸気のからみつも役割が同じで、もし水没だけで対処できないほどのビートダウンか、もしくは相手が緑を含まないデッキの場合に採用されるでしょう。
古の遺恨は墓地から再利用することもできるアーティファクト破壊ですが、これは石鍛冶の神秘家への解答を求めてのものです。
REBは多くの青いデッキへ採用することができる万能除去兼カウンターですし、1枚だけ取られた呪文嵌めは、相手がクリーチャーデッキだった場合にメインの呪文貫きと入れ替えます。
また、レガシー環境における必須のサイドボードとして、墓地対策があります。現在では墓地対策の手段が非常に多く存在し、このデッキでもそのうちの一つ、≪墓堀の檻≫が採用されています。
個人的にはデッキの方向性から≪外科的摘出≫の方をお勧めしたいのですが、≪墓堀の檻≫の場合は緑の太陽の頂点など、エルフデッキに対しての対応策としても使える点で優れていますね。
これらの役割を認識し、適切にサイドボードを入れ替えることができれば、カナディアンスレッショルドというデッキはトーナメントで優勝できるレベルのスペックを持っています。研究が必要なデッキではありますが、その分面白いのではないのでしょうか。
5さいごに
様々なデッキがあふれるレガシー環境ではありますが、古くから残り続けるデッキも少なからずあります。カナディアンスレッショルドはそんな伝統的デッキの一つです。残り続けるデッキにはやはり残る理由があるというもの。そんな古参のデッキを使うプレイヤーは多いでしょう。必然的にメタる必要もそれなりに出てくるというものです。ぜひ大会にでる際はご一考ください。使って面白く使われて嫌な気持ちになる、いいデッキだと思いますww
いじょ!
コメント
いつ見てもこのデッキの完成度の高さには驚きます。